今、認知症の母との生活の中でありがたく思っていることは、『近所のおばちゃん』の存在。
私が生まれ育った地域に今も元気で口達者の方が何人かおられる。引きこもりがちな母と、私のいない日中の時間に家に来てお茶をしながらおしゃべり、時には「髪切った方がいいよ」と訪問でカットしてくれる美容院に依頼までしてくれる。私が口にすればきっと「邪魔くさい」で済ませようとしているだろう。そして『近所のおばちゃん』は私と顔を合わせば、「お母さん最近どう?なんかできることあれば言ってね」と気にかけてくれる。
核家族化や離婚や再婚の増加などで家族の形態が様々になっている。共働きも当たり前の現代、時間的にも気持ち的にも子育てにゆとりがなくなり、地域とのつながりも希薄化している。
そんな時代だからこそ、地域の人とのつながりが大切に感じられる。私も気軽に話しかけてもらえるような『近所のおばちゃん』を目指して地域の中で生きていきたい。